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なぜ『荒野行動』は女子高生に人気なのか?ゲーム性やプロモーションから不真面目に考察

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※2018/5/23(水)記事内容の加筆・修正を行いまいした。

どうも、bbmanです。

今回はタイトルのまんま、なぜ『荒野行動-kenives out-』(以下荒野行動)が女子高生をも巻き込んでヒットしたのかについて言及する。

女子高生にも色々あるが、本記事中で取り上げる女子高生、また荒野行動ユーザーに対し、前もって以下のように定義しておきたい。

  •  ゲームはスマホでちょこちょこ遊ぶだけ
  • 家庭にCS機がない(もしくは自分でCS作品を購入したことがない)
  • PCでゲームを遊ぶという文化がなくバトルロワイヤル作品は未プレイ

まだまだ定義できそうだが、細かすぎるとややこしくなるので割愛させて頂く。

それではさっそく、SNSの投稿から荒野行動の人気について見てみよう。

世間は思った以上に「荒野女子」が多かった

まず荒野行動のユーザー人気を語る上で欠かせないのが「荒野女子」の存在だ。「荒野女子」について知らない人は、試しにTwitterで#荒野女子と検索してみてほしい。

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上記画像は2018年5月20日Twitter検索結果だ。時間帯にもよるが、おそらく1時間に平均5ツイートあたりの投稿が見られるだろう。内容はメンバー募集やキルクリップ集が大半で、特にツッコむ箇所は無いように思える。

しかし、そもそも思考で捉えてみると、普段は絶対ゲームで遊ばないようなユーザー層(10代~20代前半の男女)も、荒野行動を好んでプレイしているのだ(筆者の偏見も多少含まれているがご了承頂きたい)。

これまで『Call Of Duty』シリーズ等のFPS作品で女性ユーザーが遊んでいるのは見たが、それは元々ゲームが好きであったり、友達や彼氏の影響で遊んでいる状況が多かった。

ましてや、マシンガンで人をパンパンパン!最強の座を求めて自分以外を殺すバトルロワイヤルゲーム、それもモバイルアプリ作品がココまで人気になったことがあっただろうか。

そしてもしかすると、学校や職場で周りの人間に「荒野行動って知ってる?一緒に遊ばない?」と声をかけられた、また実際にプレイしなくても、友人同士で荒野行動に興じる場面を目撃したことがある読者は多いのではないだろうか?

この人気の高さについては後述するが、個人的には口コミ人気や動画文化、運営のプロモーション方式がカギだと推測している。

Instagramの投稿から見る荒野行動の人気

Twitterだけの投稿数を見て全てを知ったような顔をするのは論外である。ということで、次は同じSNSでも写真投稿に特化したInstagramハッシュタグを見て欲しい。

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上記画像はInstagramuにおける2018年5月20日の「#荒野行動女子」の検索結果だ。投稿数は5,304件。勝利後のリザルト画面を載せているものもあれば、荒野行動に全く関係がないフツーの自撮り写メもある。良くも悪くもインスタ映えにはピッタリだ。

ちなみにゲーム名である「#荒野行動」の投稿数は62,388件と、モバイルアプリの単発タイトルの中では群を抜いている。

さらに写真だけでなく、約15秒ほどのショートムービーを投稿できる「ストーリー」でもは、実際にプレイ中のキャプチャー動画が投稿されることもしばしば。

InstagramではTwitterと同じく中高生も含め、少し年齢の上がった19~25歳あたりの大学生や社会人の投稿も目立つのがポイントだ。

荒野行動がヒットした理由とは

荒野行動はヒットした理由は大きく分けると下記の3つとなる。

モバイルアプリであるがゆえの遊びやすさ

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おそらくコレが最も荒野行動の人気に直結していると思う。モバイルアプリ、つまりスマートフォンで手軽に、なおかつ無料で遊べるからヒットしたというわけだ。

加えて口コミによる知名度上昇もヒット理由に挙げておく。荒野行動は『PUBG』や『Fortnite』といったバトロワ作品のように、パーティーを組んで遊べる。

「オンライン対応なんだからパーティーを組めるのは当たりまえでしょ?」、その点は同意するし、オンラインプレイ未対応なら爆発的なセールスは期待できなかっただろう。

ココで思い出してほしいのは、荒野行動がスマホで遊べるモバイルアプリで「リアルタイムで顔を合わせて遊べる」ことである。

例えるなら、PSPで発売された『モンスターハンターポータブル2nd G』を部室に揃った友達同士で遊ぶイメージに近いかもしれない。

これは、PCやCSが主なプラットフォームであるPUBGやFortniteには無い、荒野行動が持つ大きな強みだ。両作品で顔を合わせて一緒にプレイしたいなら、ゲーミングパソコンを各自で持ち寄るLANパーティーをしなければならない(疲れる)。

従って多くの荒野行動ユーザーは、ちょっとした暇つぶしに、学校の休み時間に、1コマ90分の退屈な授業中に、スキマ時間と面子の条件が揃えばこぞってプレイに励む。

そして「このゲーム面白い!アイツにも教えよう」→「無料で取ったしみんなで遊ぶか」→「他のヤツにも教えよう」といった具合に、口コミがどんどん広まっていくのだ。

エンタメ性の強いゲームシステム

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次に述べておきたいのは、バトルロワイヤル作品の中でも極めてエンタメ性を意識している点について。

ぶっちゃけ基本的なゲームシステムは、パ〇リ元(とされる)PUBGと非常に似ている。いや、人によっては「そのままやないか!」と揶揄されることも多い。

では、荒野行動はどのようにしてPUBGと差別化を図っているのか、色々あるが「衣装」と「恋人」だろう。

「衣装」はその名の通り、プレイヤーキャラクターの見た目を変更できる要素。主にゲーム内アイテムを消費して入手するルートボックスから排出される。

コミカルなものが多く、馬面マスクやドン・キホーテで売ってそうなピンクパーカー、中二病を再発しそうな(良い意味で)イタい衣装など、豊富なラインナップに頭を悩ませるユーザーも。

そのどこか派手な見た目は、一部のミドル~コアユーザー層から批判的な声が挙がっているのも事実だ。

「恋人」もその名の通り、キズナポイントを貯めてフレンドと親密な関係になる要素。

2018年2月8日のアップデートで追加された新機能だが、恋人になったからと言って報酬などはもらえず、今のところは関係性が変わるだけのようである。

操作方法やゲームルールといったバトルロワイヤル作品の本質に関わる部分は変えず、衣装や銃器のスキンといった娯楽要素で差別化を進めているのかもしれない。

カジュアルユーザー層にマッチした運営プロモーション

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最後に触れるのが、荒野行動の公式運営によるユニークなプロモーションである。百聞は一見にしかず、下記のツイートが参考になるだろう。

こちらは、首都圏近郊に設置された荒野行動の看板をテーマとしたキャンペーンのお知らせ投稿。しっかり「#荒野高校」と中高生ユーザーをターゲットとしている点に注目して頂きたい。

続いては運営がユーザーと直接コミュニケーションと取った興味深いキャンペーンだ。

コチラはユーザーの祈願メッセージを聞き要望に見合ったアイテムをプレゼントするキャンペーン。ユーザーのネタ投稿に対してキチンと反応している。

また昨今のYoutube文化の隆盛を鑑みて、人気実況者を公式パートナーにむかえたお祭り企画も開かれた。

このようなプロモーションはキャンペーンは頻繁に行われているようで、公式運営陣はユーザー層からの信頼を"ある程度"は獲得していると思われる(荒野行動に懐疑・批判的なユーザーからは叩かれているが)。

荒野行動とPUBGの戦いは続く

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さて、ここまで荒野行動がヒットした理由を見てきたが、驚くべきことに荒野行動を手掛けるNeteaseは、4月上旬よりPUBGの開発元であるPUBG corp.より提訴された。

平たく言えば、Neteaseに対してPUBG側はカンカンに怒っているのである(もちろんパ〇リで)。

にもかかわらず公式Twitterで「訴訟問題は事実ではない」と表明し、あげく1ヵ月以上経過した5月現在もサービスを提供しているところを見ると、この問題において泥沼化は免れないだろう。

奇しくも両運営とも中華系パブリッシャー(デベロッパー)であること、そして5月16日に日本でも配信が開始された『PUBG MOBILE』の参戦によって、荒野行動とPUBGの戦いは続くことが予想される。

果たして最後に生き残っているのはどの作品なのか。バトルロワイヤルを体現した両者の行方は、今後も注目しておきたいトピックだ。

(おわり)